社会人として働き始めると、学生時代には見えなかった現実が見えてきます。思い描いていた理想と違う職場環境、自分の価値観との不一致、将来への不安。これらは決してあなただけが感じているものではありません。
「転職したいけど、親になんて言えばいいんだろう…」
実際、私も新卒3年目で会社を辞めて転職をする決断をしたときには多くの人と同じように、「親にいつ言うべきか」「どう報告すればいいのか」で頭を悩ませました。
本記事では、転職を考えている一人暮らしの方に向けて、親にそのことを伝えるべきかどうか、またそのメリットやデメリットについて詳しく解説します。
転職は親に言うべき?
転職の実情と親への報告について
転職は人生の大きな決断であり、特に一人暮らしの方にとっては、親に報告するかどうかは悩ましい問題です。親に報告することで、サポートを受けられる可能性がありますが、反対されるリスクも伴います。親が心配する理由としては、安定した職を失うことへの不安や、子供の将来に対する期待があるからです。
こんな言葉が返ってくることは、ある程度予想できてしまいますよね。私もこんな言葉がくることを予想していました。。。だからこそ、報告することに躊躇してしまうのは当然のことです。
私の体験談:事後報告という選択
結論から言うと、この「事後報告」という選択は、私にとって正解でした。私自身の経験をお話しすると、新卒3年目で退職を決意した際は、転職先が決まるまで両親には一切相談しませんでした。私の両親は幸いにも包容力があり、子どもの意志を尊重してくれるタイプだと思ったからです。事後報告の選択がすべての人に当てはまるわけではないとは思います。
親に言うメリットとデメリット
親に転職を報告することには、いくつかのメリットとデメリットがあります。メリットとしては、親からのアドバイスやサポートを受けられること、また、心配をかけずに済むことが挙げられます。
一方、デメリットとしては、反対される可能性や、親の期待に応えなければならないプレッシャーがあることです。
以下の表に、具体的なメリットとデメリットをまとめました。
メリット | デメリット |
サポートを受けられる | 反対される可能性 |
心配をかけずに済む | 期待に応えるプレッシャー |
親の性格を考えてみる
両親への報告タイミングを決める上で最も大切なのは、あなたの親がどんな人なのかを思い返してみることです。別に親を分析しろって言っているわけじゃありません。(笑)ただ、お互いが嫌な思いをしないために、ちょっと親のことを考えてみませんか?
何か新しいことをやりたいと言った時、「頑張って!」って背中を押してくれるタイプでしたか?それとも「大丈夫?危なくない?」って心配で止めようとするタイプでしたか?
テストで悪い点を取った時、「次は頑張ろうね」って一緒に対策を考えてくれましたか?それとも「なんでちゃんとやらないの!」って怒られましたか?
こんな風に振り返ってみると、転職のことを話した時の反応もなんとなく想像できると思います。
事前相談が向いている親のタイプ
- 子どもの意見を尊重してくれる
- 論理的な話し合いができる
- 時代の変化に対して比較的寛容
事後報告が向いている親のタイプ
- 心配性で反対意見を強く主張する傾向がある
- 感情的になりやすい
- 「安定」を何よりも重視する
私が思うのは、親の性格をちゃんと分かっていれば、お互い嫌な気持ちにならずに済むってことです。無理に説得しようとするより、親が「なるほど、それなら仕方ないね」って思えるような伝え方をすることも大切だと思います。もちろん、どちらが良い悪いという話ではありません。ただ、あなたの人生はあなたのものです。親の意見は大切ですが、最終的な決断は自分で下さないといけないです。
親に言わないメリット
精神的なプレッシャーから解放されるのが一番大きなメリットです。親に相談すると、どうしても「心配させちゃダメだ」「期待に応えなきゃ」というプレッシャーがかかってしまいますよね。でも黙っていれば、純粋に自分の気持ちと向き合って転職活動ができます。
れに、親の価値観に左右されずに判断できるのも重要なポイント。
といった親の意見も、もちろん愛情からのものですが、時として自分の本当にやりたいことを見失わせてしまうことがあります。
私自身も、転職先が決まるまで黙っていたおかげで、自分の価値観で純粋に会社を選ぶことができました。結果的に、親に報告した時も「ちゃんと考えて決めたのね」と安心してもらい良好な関係性を築けています。
実家暮らしの場合のバレない対処法
実家にいると、転職活動がバレやすいのも事実。面接の日は「友達と会う」「買い物に行く」と言って外出しましょう。スーツで出かけるのが怪しまれそうなら、駅のコインロッカーやトイレで着替えるのも手です。私も何度かやりました(笑)
転職サイトやエージェントからの連絡は、必ず個人のスマホとメールアドレスを使用。パソコンがない方は、実家のパソコンは使わない方が安全です。
でも一番大事なのは、普段と変わらない態度を保つこと。子どものちょっとした異変は勘の良い親なら気づいちゃいますからね。
最適な報告タイミングとは
私自身の経験と、周りの転職経験者の話を聞いてきた中で分かったのは、タイミング次第で親の反応が180度変わるということです。
一番理想的なのは、内定を承諾して入社日が確定した後、実際に入社する2週間前です。なぜこのタイミングがベストなのか?理由は3つあります。
- 1.もう後戻りできない状況だから親も諦めがつく
-
「まだ検討中」だと親は必死に説得しようとしますが、すでに決まったことなら「仕方な い」と受け入れやすくなります。
- 2.具体的な情報を伝えられる
-
会社名、職種、給与、勤務地など、親が気になるポイントを全て答えられるので、漠然とした不安を解消できます。
- 3.準備期間がある
-
入社まで少し時間があるので、親も心の準備ができますし、必要なら引っ越しなどの相談もできます。
絶対に避けたいのは、転職活動中や面接段階での報告です。
私の友人で、転職活動中に親に相談したら、心配性の両親だったようで、毎日のように「どうだった?」「本当に大丈夫?」と心配されて、変なプレッシャーを毎日浴びていたようです(笑)
それと、この段階だと親から「もう少し今の会社で頑張ってみたら?」「転職しないで済む方法はないの?」といった提案をされがちで、一度決断した自分の気持ちがブレてしまうため、せっかくの挑戦を逃してしまう事にもなります。
絶対にやってはいけない報告方法
LINEやメールでの報告は避けたほうが良いでしょう。
親世代にとって転職は大きな出来事なので、文字だけで伝えられると「軽く考えてるのかな」と思われてしまいます。
忙しそうな時や機嫌が悪そうな時も避けましょう。親がリラックスしている休日の夕方などがベストです。私の場合は、転職先の内定承諾から10日後くらいの時に伝えた記憶です。夕食中に伝えました。最初は驚かれましたが、退職の決断や転職する理由を説明すると「よく考えて決めたのね」と納得してもらえました。
タイミングは本当に大切なので伝える時期や状況によって親の反応は全然違ってくるので、よく考えて報告をしてみてください。
親に黙って転職を進める具体的な方法
実際に親に黙って転職活動を進める場合の具体的なステップをご紹介します。
1.転職活動は平日の有給や土日を活用
2.転職エージェントとの連絡は個人のメールアドレスを使用
3.面接は「残業」や「友人との約束」として時間を確保
4.転職先が決まってから、落ち着いて報告
この方法なら、親に不要な心配をかけることなく、自分のペースで転職活動を進められます。
転職活動の準備
転職活動をスムーズに進めるためには、しっかりとした準備が欠かせません。自己分析から始めましょう。今の会社で何が不満なのか、次の会社では何を実現したいのかを明確にすることが大切です。これが曖昧だと、面接でも説得力のある話ができません。
転職エージェントの活用も強くおすすめします。特に初めての転職なら、プロのアドバイスは本当に心強いものです。実際の自分と同様の会社規模で働いている方がどれくらいの年収オファーをされているのかであったり、今後のキャリアを考えたときに新しい道もあるのではないかといった、具体的なアドバイスをしてくれるエージェントも多く存在します。
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時間はかかりますが、複数のエージェントに登録して、自分に合ったキャリアアドバイザーを見つけることが成功の鍵です。
あなたの人生はあなたが決める
最後に、一番大切なことをお話しします。
転職は本当に人生の大きな決断だと思います。
親の意見も大切だし、周りの人のアドバイスも参考になる。でも、最終的にその選択で幸せになるのも、後悔するのも、あなた自身なんです。
私も新卒3年目で会社を辞めた時、正直めちゃくちゃ不安でした。
でも今振り返ると、あの時の決断があったからこそ、今の自分があるんだと思います。
転職した会社で営業スキルを身につけて、素敵な仲間に出会って、自分らしく働けるようになりました。私は親に事後報告という形をとりましたが、結果的に「あなたが決めたことなら応援するよ」って言ってもらえて、親子関係が悪くなることもなく今でも仲良く過ごしています。
あなたが今一番叶えなければならないことはなんですか?親ももちろん大切ですが、あなたの人生も同じくらい大切です。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
あなたの幸せな、転職が成功するよう心より願っています。